日本語?日本文学科を選んだきっかけは、総合型選抜入学試験(以下、総合型入試)の試験内容に興味を持ったことです。
私は国語科の教員になることが夢で、そのための勉強ができる大学を探していました。 310直播の日本語?日本文学科はその候補のうちの一つでしたが、詳しく調べていくうちに総合型入試があることを知りました。総合型入試の内容は「短編小説の続きを創作する」というものだったのですが、私は元々、詩や物語を書くことが好きで、中学校?高校と趣味でずっと書き続けていました。
試験内容を見て、「この大学なら、自分の好きな「書く」ということを活かしたり、詩や物語だけでなく、国語について深く学べたりするかもしれない!」と考え、入学を決意しました。
現在は、日本の近現代文学、日本語の表現法、日本文化、日本語学など様々な角度から日本語の面白さや奥深さを学んでいます。近現代文学の授業では、日本の近現代文学をテクスト論に基づいて読んでいます。
また、日本語表現法の授業では、よりよい文章を書くための技術を学び、レポートや履歴書、また手紙やメールなどを書く際にさまざまな文体を使い分けられるようにしていきます。日本文化の授業では、日本のミステリー作品について学んでいます。推理小説はもちろんのこと、アニメやドラマ、ゲームなどのメディアも含めて日本のミステリージャンルに触れています。
さらに、日本語学の授業では、日本語の変遷や、現代語が抱える問題点について考えています。どの授業も、日々多くの気づきがあってとても面白いです。
印象深いのは、「日本語表現法」の授業です。
講義名の通り、日本語の表現の仕方について学びます。具体的には、場面に応じた文体選びや正しい敬語の使い方、スピーチの仕方などです。特に、スピーチの授業が印象に残っています。スピーチのテーマは「地元の名スポット紹介」だったのですが、原稿を書いていると自分の過去の思い出がよみがえってきて、楽しく準備することができました。発表の際には、他の学生のスピーチから多くの刺激を受けました。この授業を経て、話す力だけでなく、聴き手の態度の大切さも知ることができたので、よい経験になったと思います。
また、この授業では履歴書やメール、手紙を書く上でのマナーについても学びました。こうしたマナーは社会人に必要不可欠なものなので、授業を通して身に付けることができるのがありがたかったです。
情報を待つのではなく、自分から掴みにいく姿勢が身に付きました。
大学にはクラスもなければ学級通信のような配布物もないので、情報は自分自身でアンテナを張っておかなければ見逃してしまいます。そのため、以前よりもメールやスケジュールの管理に気を配れるようになりました。
また、日本語への見方も変わりました。日本語学の授業を通じて、細かな表現の違いや方言など、日本語が持つさまざまな問題点に目が向くようになりました。「そういえばこれってどういうことだろう?」「どんな違いがあるのだろう?」「この言葉の由来は?」と日本語について調べることがかなり増えました。そして、そういった調査に楽しさを感じられるようになりました。
私が考える日本語?日本文学科の魅力は、一生ものの国語力が身に付くところです。
日本語?日本文学科では、文学、日本語学、日本文化とさまざまな視点から日本語を眺め、その面白さに触れることができます。色々な文章を読み、そこから分析?思考し、それを相手に伝えます。読む力?考える力?伝える力がとても鍛えられます。こうして養われた国語力は、これからの社会を生きていく上で強みになると思います。
情報が錯綜するなか、それらを正確に読み解き、取捨選択する力があれば、有利に働くはずです。こうした一生ものの国語力を身に付けられるところが、日本語?日本文学科の大きな魅力だと思います。
私の将来の夢は、国語科の教員になることです。お世話になった母校で、教員として働きたいと考えています。日本語の美しさや面白さ、様々な表現の手法を楽しく伝えられるような教員を目指しています。
その上で、表現力が豊かな大人になりたいとも思っています。言葉をたくさん知っていれば、伝えたいことを相手に分かりやすく伝えられますし、情報を間違いなく読み解いていくための力にもなります。将来、生徒に多くの言葉を教えられるよう、自身の言葉の引き出しをどんどん増やしていきたいです。
受験勉強は苦しくなる時もあると思います。ですが、ここで踏ん張ることができれば「私はあの辛い時期も頑張れたんだ!」という自信になると思いますし、その経験は今後の人生でもきっと活き続けます。頑張る皆さんを心から応援しています。
(学年、掲載内容等は2023年11月取材当時)