310直播の食物栄養学科を卒業後、病院で3年間勤務し、様々な疾患をもつ患者様の栄養管理?栄養指導に従事してきました。その中でも、摂食?嚥下障害(飲み込みにくさ?むせ)をもつ患者様に安心?安全な食事を提供し、栄養状態の改善を図ることの難しさを痛感しました。
研究助手として本学で働く中で、働きながら高齢者の栄養管理(主に摂食?嚥下分野)について知識や教養を身に付けられないだろうかと考えるようになり、本学の大学院に進学することを決意しました。
社会人での進学ということで、“仕事”と“学業”の両立がうまくできるのかとても不安でした。
同じ境遇(研究助手)で大学院に進学されて修士を取得している方が何名かいたので、入試や在籍期間、履修科目に関する相談を積極的に行いました。そうすることで実際の入試はリラックスして臨むことができ、進学後も無理のない程度に仕事と学業の両立を図ることができました。
現在も研究に関して不安に感じると諸先生方が親身になって相談にのってくれるため、不安やストレスを溜めることなく伸び伸びと学業に専念することができています。
社会人として、大学院生として学業に向き合う中で“研究する”、“学ぶ”こと自体を改めて考えさせられる毎日を過ごしています。
社会人として過ごした期間が長く、学業に対してブランクを感じていたのか、新しい知識を取り入れ、取り入れた知識を整理?定着させて、研究課題に取り組むことに大変苦労しました。
同期に社会人が1名、学部進学者が1名おり、授業を共にすることが多かったのですが、年齢や学んできた環境が異なる方々と意見や質問を交わすことはとても新鮮で、自分の考えとは異なる多様な考え方を学ぶことができました。自身にとっていい刺激となり、現在では、多角的な視点を大切に、研究課題と向き合っています。
様々なとろみ調整食品の特性を物性?簡便性?使いやすさ等多方面から考察し、患者やその家族?医師?看護師?介護士などの対象者へどのようにアプローチすれば統一した共通認識が図れるのかを研究しています。
病院で3年間勤務している中で、一番大変だったのは、むせこみ、飲み込みにくさ(摂食嚥下障害)がある高齢者に対する栄養管理で、適切な食形態?テクスチャーを決定するのに苦労しました。
本学の食物栄養学科の助手として勤務する中で、臨床栄養学や栄養教育の分野に触れる機会が多くなり、病院で経験した摂食嚥下分野についての疑問が徐々に再燃してきたため、現在の研究テーマに取り組んでいます。
大学では、国家試験対策も含めて、4年の間に栄養学の基礎から応用まで広く学ぶことができました。
大学院では、各分野においてより専門的な講義が多く、研究を行う上での基礎をしっかり学ぶことができます。その中で芽生えた新たな疑問に対する探究心を養い、自己研磨に励むことができるところが大学院の魅力だと思います。
特に310直播は教員が学生に親身になって寄り添ってくれるため、悩みや疑問に対しての解決が早く、日々学ぶことが窮屈に感じることはありません。
もっと学びたい、こういうことをやってみたいなど、自身の考えを尊重してくれるところも魅力の1つだと考えます。
大学院生活の中で、養われる多角的な視点や洗練された知識は、修了後も職場での業務改善や改革などに還元していきたいと考えています。
高齢者を対象とした研究課題に取り組んでいるため、病院や高齢者施設などで学んだ知識やスキルを活かして対象者の栄養管理に取り組みたいと考えています。また、研究の道で学びを深めることができるとすれば、世の中の方々の手助けになるような研究課題に取り組み、その成果を世に還元できたらと思います。
今は、まだ学ぶことに必死ですが、将来の自分のためになるように現在の学びを深めていきたいと思います。
学部時代は、勉強がすごく苦手でしたが、今は、学ぶことの楽しさを実感しつつ、研究課題に取り組んでおり、勉強に対する苦手意識はありません。
勉強が苦手でも色々なことが気になる、大学で学びきれなかった分野を詳しく学びたい!と思っている方は、大学院に進学して、未来への視野を広げてみてはいかがでしょうか。
(学年、掲載内容等は2023年11月取材当時)