高校生の頃に簡単な適職診断を受けた際、おすすめの職に日本語教師が入っていました。その時に初めて日本語教師という職業を知り、興味を持ったことがきっかけです。
元々海外の人と関わることに興味があったので、調べていくうちに漠然と日本語教師になってみたいなと考え、310直播の日本語教員養成課程はとても充実していると感じて受講を決めました。また、将来的に課程の学びが何かしらの形で役に立つだろうと考えていたと思います。
1年目には必修で「日本語文法」や「音声学」という日本語教育の基本となることを学びました。突然ですが、あなたは助詞の「は」と「が」の違いを説明できますか?普段当たり前のように使っている日本語ですが、文法を説明するのは意外と難しいです。課程の学びでは日本語を客観的に学ぶことができます。
2年目には「日本語の指導法」や「教科書分析」などより実践的な内容を学びました。必修の授業以外にも第二言語習得を学ぶ授業や複数の言語を比較して分析するような授業もあり、幅広く言語について学ぶことができるのも魅力ではないでしょうか。
全体を通して、日本語の難しさを実感するとともに日本語の良さや面白さもたくさん学ぶことができ、本当に魅力がたくさん詰まっています!
実習はとても貴重な経験でした。私は海外実習で台湾に行き、同じくらいの年代の大学生を対象に日本語会話のクラスを担当しました。
準備段階では、どんなことを指導するのかテーマを決めるところから始まり、パワーポイントや配布資料も作ります。私は「物の使い方を人にわかりやすく説明しよう」というテーマで会話指導をしました。どうしたら理解しやすいか、効果的かということをとても考えました。私が実習で教えたことを使って学生が話しかけてくれたときは本当に嬉しかったです!
念入りに準備しましたが、実際に授業をしてみると予想外の反応や出来事が起こることもありました。それに対し、状況を整理して臨機応変な対応を取る能力が身に付いたと感じます。また、クラスの雰囲気をつかみ良好な関係を構築するように心がけました。
今までより「言葉」に注目するようになりました。言葉はその人の印象やイメージに大きく関わると思います。日常的に、どうしたらわかりやすく説明できるか、聞き取りやすいか、どの言葉が適切かなど言葉の効果を考える場面が増えました。
例えば、接客のアルバイトで高齢の方と話す際に、本来は「お後のご注文はよろしいですか」と言うところを「他のご注文はありませんか」と聞くと、聞き返されることが少なくなりました。また、日本語学習のプロセスも学んでいるので、海外の方が頑張って日本語を使って話してくれる際に彼らの言いたいことをくみ取ることもできています。
課程での学びが、日常生活において円滑なコミュニケーションを取るのに役立っていると思います。
現在私は就職活動を始めていて、企業の方々からお話を聞く機会があります。そこで、日本語教師にならずとも日本語教員養成課程の学びを活かせる機会は沢山あると実感しています。
私は人と関わることが好きなので、課程の学びで身に付いたコミュニケーション力を活かしていきたいです。また、国家資格化され日本語教師への注目は高まっていると思います。経験を活かしてボランティア活動など海外の人と積極的に関わり、日本語教育の一助になれればと思います。
私が、高校生の頃にたまたま受けた適職診断から310直播の日本語教員養成課程にたどり着いたように、きっかけはどこに転がっているかわかりません。ほんの些細なことでも無駄だと思わずに、大事にしてほしいと思います。
大学での学びの中で、予想外のことが役に立ったり、もっとちゃんと勉強しておけばよかったと思ったりすることが度々あります。今頑張っていることは絶対に何かに繋がるので、お互いに頑張りましょう!
(学年、掲載内容等は2024年8月取材当時)